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「「…………………え?」」
引き取る?
本気?
一瞬そう思ってしまったが、ハリアドネの顔を見ると本気のようだ。
だが、この男性が母の従兄弟だとはまだ信用していない。
本当に信じても良いのだろうか?
「…………私は、断る」
ユリミナが腕を組んでフンッと息をした。
「私も、お断りします。あなたに面倒を見て貰わずとも生きていけますから」
シルファーナが言う。
どうやらユリミナとシルファーナは、“信用しない”という結論に至ったようだ。
カティリアも言おうとしたが、言う前にハリアドネがミシュアを抱き上げた。
「「!!」」
「ほぇっ?!」
「お前たちに断る権利はない。着いてこい」
((…………卑怯者))
断っても、ミシュアは無理矢理連れて行かれるだろう。
やはり、母の従兄弟では無かったようだ。
きっと、カティリアたちをどこかの貴族に奴隷として売り飛ばす目的に違いない。
抵抗も出来ず、カティリアたちは大人しくハリアドネに着いていった。
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