747人が本棚に入れています
本棚に追加
謝ったシルファーナを許し、カティリアはミシュアを探しに行こうとしたが、
「あ!ネエ様たち発見しましたぁ!」
ミシュアが見知らぬ男性の手を引っ張って、こちらにやってきたので、ホッとする。
「「………ミシュア!」」
心配していたのよ!
と怒鳴ろうとしたが、見知らぬ男性のことが気になって言えなかった。
金髪碧眼の端整な顔立ちをしている男性。
「ミシュア…その方は?」
カティリアが尋ねると、ミシュアは男性を見上げた。
「ネエ様を探していると言っていたので、連れてきましたぁ」
「「…………………」」
(見知らぬ爺さんって、もしかしてこの人?)
シルファーナが視線でユリミナに話しかける。
(あぁ、そうだよ。こいつだ)
(……怪しい男性ね。)
(私もそう思っていたわ)
三人で“目会話”をしていると、男性が口を開いた。
「ウィノア家の者か?」
低くて怖い声だ。目も、感情のこもっていない冷たい瞳。
「えぇ。そうですが…あなたはどなた…?」
ちょっと警戒しながら、男性に尋ねるカティリア。
「私は、あなた方の母親、“サリシア”の従兄弟のハリアドネという。」
「「…………………」」
男性の言葉に、カティリアたちは眉をひそめて黙った。
最初のコメントを投稿しよう!