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もう・・・届かないのかな?
私の声は届かないのかな?
かすかにまだ温かい掌をにぎる。
もう握り返してはくれないんだね。
ねぇ・・・?
戻ってきて?
私先にいっちゃうよ。
「ごめんなさい」っていいたかった。
もう温かくない手。
動かない心臓
でもね?
あなたはあなたなの。
あなたがいないこの町は穴が開いたみたいです。
三度目の春が来るよ。
もう三度目
まだ三度目
そんなのどっちでもいいじゃん。
だってほら・・・
空を見上げたらあなたの顔がそこにあるんだよ。
そんなことを繰り返してたらほら
笑えることができた。
忘れることなんてできないよ
だから心の引き出しにしまっておくんだ。
あの日になったら引き出しあけるね
今日はかっこつけないで泣いていい日だよね?
だからそっと見守っていて下さい。
私はちょっとずつ大人になっていきます。
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