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詰め寄る不良達に首を捻る。
(オレ何かしたか?ぶつかったのは謝ったし…。急いでいると言う状況も伝えた。……わかった!!さては、さっきの日本語が間違ってるから誠意が伝わらなかったのか!!)
更夜は勘違いし、軽く反省した。
「すみません。オレは学校に遅刻しそうですごく焦っていたんです。だから先程の言葉もいろいろ間違ってしまって…。伝わりませんでしたよね……すみません」
そう言って困ったようにはにかんだ。
不良達は戸惑った。
普通なら、
①、ひたすらぶつかった事を謝る
②、お金を出して許して貰う
③、喧嘩する
のどれかだろう。
しかし、目の前の男の行動はどれにも当てはまらない。
しかも、何を思ったのか自分の言動を反省し、言い訳までするなど教師でも相手にしているつもりなのだろうか…。
そして何より、はにかんだ顔が何とも眩しい。
全く危機感の無い笑顔は好青年の印象を与える。
それに嫉妬心を隠せない不良。
彼らも男である。
戸惑いと嫉妬が彼らの変なプライドを傷つける。
「あぁ?何訳のわかんねぇ事言ってんだ」
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