第5話

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「結芽!!」 結芽は笛の音をピタッと止めた。 「……卓夢君…。」 結芽は突然泣き出した。 「結芽? どうしたんだよ。」 結芽は何も言わずに泣くばかり。 俺は結芽を抱きしめて、頭を撫でた。 「卓夢君…。 私、何があっても、 ……卓夢君が好きなの、止めないよ……。」 「うん。 俺もだよ。」 結芽は、俺の腕の中で静かに泣いていた。 その時俺は、彼女が好きなうたをそっと口ずさむ。 「……好きだよと、今日も言えないまま~、見送った、今まで一緒にいたのに…。 会いたくて、君の好きなうたを繰り返し。 …口ずさんだ、帰り道……。」 ……やっぱ、切ない詞だな………。
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