第6話

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「なぁ、結芽、やっぱ俺が部活の時なんかあったんだろう?」 「…。」 結芽はさっきから何も言わずうつ向いたままだ。 …音楽室で何かあったのかな…。 「…卓夢君……。」 「な、何?」 「……抱っこ、して…。」 ぐはっ… …ど、どどどど、どうしよう……。 マジで抱っこして良い? 「な、どうしたんだよ。」 「…ごめん、何でも無い……。」 「結芽?」 「……。」 「…結芽、帰ろう。」 俺が笑ってそう言うと、結芽は俺の左手の小指を握った。 ……ちっちゃい手。
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