あの日へ。

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僕は此処に居ます。 そう、ただ在るだけ。 自分が望んで産まれた訳じゃないけれど、此処に居ます。 貴方は、そこに居ますか? 僕に本気で生きたいって思わせてくれた貴方は、笑ってくれてますか? その場その時の思いを想いに変えてくれた貴方は、何をしていますか? 全てが夢だって信じたい。 現実は儚くないって叫びたい。 でも、出来ないんだ。 勇気も、努力も、想いも。 ただ、在るだけの僕にはあってはならないモノだから。 夢とか、願いとか。 それらは僕が在るだけのモノじゃなくなった時につかみとろう。 だから…、だから今だけは…。 亡くしてしまった君を、想い続けたい。 例え、叶わなくなった夢だとしても、忘れられないあの想いだけは裏切らない為に…。 きっと僕は嘘と後悔だけで、出来ている。 理由はないけど、ただ生きたい。 そう思えたら、君は笑ってくれるのだろうか。 儚くて脆い現実で、心から笑える日をさがしつづけたい。 それがきっと、僕が出来る精一杯の事だから。
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