いつかへ。

2/2
前へ
/14ページ
次へ
僕が僕で居られたのはきっと。   ―――君を、愛していられたからなんだ―――    愛す事を忘れて、虚無感を感じつづける日々。 何時も通りを知らず、毎日を過ごす。 ふと、手を見て思った。 「あの温もりは、君の優しさだった」と言う事実。 だけど… 本当にソレはただの人の温もりだったのか。 疑問は確信に変わる。 僕は、人の温もりに助けられてなんていなかったんだ。 きっと僕は、君にずっと。 それは君と出会ってから今までずっと。 「僕は、君を愛してた。」 虚無感はきっと君が居なくなったから。 手の届かない場所へ飛躍する君と、飛べない僕。 僕の想いと君の想い。 すれ違う君との想いで、僕は終わりを理解していたんだろうか。  君の為の僕は今日で終わり。 明日からは僕の為の僕として、この醜くて、美しい世界に生きよう。 一つの想いは、新たな想いに。 その想いは忘れる為じゃなく、胸に刻む為に。 一生を彩る思い出として残して僕らは旅立とう。   あの時辛かった想いも、   嬉しかった想いも、 怒りたくなる想いも全て。 きっと、いつか笑い飛ばせる日が来るのを信じて。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加