逢

8/10
前へ
/152ページ
次へ
   『こんばんわ』 聞き覚えのある声に とっさに立ち上がり振り返る  『雨が降りそうで寒いね』 あいかわらず 優しそうな笑顔だった 『け…圭吾』 無意識に名前を読んでるのに気づき目を反らす 『あはは…  名前覚えてくれたんだね  …嬉しいよ』  (その笑顔に吐き気がする) 『今日空いてるならどうかな』  こいつの前から  走って逃げたいぐらいだ     (何故逃げる?)    そんな事よりも    寒くて死にそうだった
/152ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2564人が本棚に入れています
本棚に追加