003

7/15
前へ
/154ページ
次へ
「熱っ」 舌に当たったと同時に感じた熱で、とっさに顔を背けた。 そのせいで口に入りかけた食事が、ベッドの上にこぼれた。 彼の顔色を窺う。 もしかしたら怒らせてしまったかもしれない。 彼が豹変しない保証なんてない。 殴られるのではと一気に不安に駆られた。 しかし彼の表情は変わらなかった。 無表情で落ちたソレを一瞥し、特に気にもしない様子で再び皿を混ぜ始めた。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

814人が本棚に入れています
本棚に追加