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「熱っ」 舌に当たったと同時に感じた熱で、とっさに顔を背けた。 そのせいで口に入りかけた食事が、ベッドの上にこぼれた。 彼の顔色を窺う。 もしかしたら怒らせてしまったかもしれない。 彼が豹変しない保証なんてない。 殴られるのではと一気に不安に駆られた。 しかし彼の表情は変わらなかった。 無表情で落ちたソレを一瞥し、特に気にもしない様子で再び皿を混ぜ始めた。
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