001

4/9
前へ
/154ページ
次へ
月明かりに照らされる黒髪。 無表情でこちらを見つめる瞳には光が宿っていない。 手には拾ってくれたのだろう、コンビニの袋が握られていた。 無言でその袋を私に差し出す。 「すみません・・・」 恥ずかしさで俯きながら、袋を受け取ろうと手を伸ばすと、唐突に彼が私の手を掴んだ。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

815人が本棚に入れています
本棚に追加