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月夜の晩に
どうしてか
忘れてしまったものがあった
いつからか
思い出すことさえ
忘れてしまった
真夜中に風が
カーテンを揺らして
懐かしい映像と匂いが
頭の中に湧いてきた
いつからか忘れてしまったものが
一瞬だけ戻ってきては
又直ぐに消えていった
真夜中に月の光が
僕を照らして
お前だけじゃない と
世界は一つじゃない と
いつだったか
自分を酷使していたと
自慢げに語る人がいた
いつだったか
可哀想にと
軽蔑の瞳でみる僕がいた
真夜中に風が
カーテンを揺らして
思い出した
悲しくも嬉しくも無い
空っぽな過去
どうしても、
険悪な関係に陥るのは
きっとどちらかがまだ
想っていたからだろうね
END
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