白紙の本

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「さてっと…。」 塵取りで集め、ゴミ箱に捨て、きつく雑巾を絞り、6つある白い机を拭いて掃除は終了。  窓を閉め、掃除道具を片付けてドアへと向かう。 本来なら汚れてないし、誰にもわからないだろうけど、根は結構真面目だ。 自分で言うのもなんだけど…。 ……パンッ!!  びっくりして後ろを振り返る。 「ん?」 古びた本が一冊落ちている。 不思議に思いながらも、手に取り、元の位置に戻そうとすると、不自然なところを発見した。 「タイトルがない??」 ボソッと呟き、眉間にシワを寄せる。 気になり本を開くと、思わず黙る。
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