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硝煙と血のにおいがたちこめる広場。特殊部隊員達は暗い表情で銃を下ろした。
局長はまた拍手を送る。
「素晴らしい腕前…」
しかし、局長が賞賛の言葉を最後まで言い切る事は出来なかった。
局長は頭に風穴を空けて地面に崩れ落ちたからだ。
「きょ、局長!?」
慌てて駆け寄る側近達。
「誰だ!?」
素早く警戒に移る特殊部隊。
だが、誰も犯人を特定する事は出来なかった。
ホテル
鈴木は床に落ちた薬きょうを拾い上げ、まだ銃口から煙を棚引かせているライフルを分解し始める。
彼の放った弾丸は寸分の狂いもなくあの局長の頭を貫いていた。
「あの局長の悪行の数々はオレも前々から気になってたしな」
鈴木は片付けをしながら一人、そう言った。
もらった資料によると、あの局長は反乱軍鎮圧の名目で反乱軍とは関係ない村を襲撃、村民を大量虐殺したりと悪行の数々をしていたらしい。
鈴木はそれが許せず、この仕事を受けたのだった。
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