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浩太郎が修哉に出会ったのは浩太郎が中1の時、つまり3年前だった。
小学校であまり成績のよくなかった浩太郎に、心配性の母が家庭教師を雇ってくれたのだ。
勉強嫌いな浩太郎は、もちろん家庭教師が来ることに反対した。しかし心配性の母に押し切られてしまったのだ。
修哉の教え方はわかりやすく、修哉自身も親しみやすい人柄なため、浩太郎には出来のいい兄ができたような気分だった。
浩太郎の成績も少しずつ上がり、1学期末には学年10位以内まで入ることができた。
このままでいけば、浩太郎が学年トップになるのもそう遠くないな。なんて話もしていた。
しかし夏休みも終わりに近づいたある日、
「お母さん、浩太郎。話があります。」
事態は急変した。
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