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ジリリリリリ
騒々しい目覚まし時計の音に、ベッドからゆっくり手が伸びる。
バンッ。
勢いよく目覚ましを止めると、目覚まし時計を手に、ベッドに潜りこませた。
暫くしてバッと蒼白な顔で聡志(サトシ)がベッドに勢いよく起き上がった。
ふらつく頭。
無理もない。
本当は低血圧なのだ。
だけど、時間を見た聡志は慌てていた。
今日は大切な初対面の日だ。
なのに。
くそっ。
頭を掻き乱す。
シャワーなんて浴びてる暇はないと悟り、ベッドから出ると、慌てて着替え始めた。
2LDKの、一人暮らしにはちょっと広い部屋。
グレーと黒と白の家具で一通りは揃えてあるが、明らかに殺風景な印象を受ける部屋。
そんな部屋を、朝食もとらず、10分程度で後にする。
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