初めまして

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ざわつく心とは裏腹に、初顔合わせの自己紹介はスムーズに進んでいった。 途中、彼女の顔をチラリと見ると、鼓動は高鳴る。 彼女はすまなそうな表情をしたまま、一人一人の自己紹介に真剣に聞き入っていた。 自分の番だ。 立ち上がり、簡単な挨拶をする。 いつもはさほど緊張しないのに、今日はいやに落ち着かないのは彼女のせいだろうか。 お辞儀をしてチラリと彼女を見ると、バッチリ視線が合い、彼女は顔を赤らめて俯いた。 聡志はどうしようもない想いにとらわれた。 「では、そんなカンジで始めていきたいと思います。宜しくお願いします」 ぞろぞろとみんなが会議室を後にする中、聡志は彼女へと足が向いていた。 「初めまして。昔から大好きでした」 声は同時で、周囲も聡志本人も、息を呑んだ。 顔を上げると、同様に彼女も顔をあげた。 思わぬ告白に、なんだか無性に可笑しくなり、聡志は声を上げて笑った。 それを見て彼女も、緊張がほぐれたのが、優しく、にっこりと笑った。 「初めまして。宜しくお願いします」 😃
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