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メールがきた。
純平からだったんだが深夜の二時に送ってくるとは迷惑な野郎だ。
だがメール内容を見て心配になった。
『助けて恵介!!!俺殺られる!!!』
(喧嘩かなんかに巻き込まれたのか…純平)
メールが何通も携帯にくる。
携帯が止まる事なく震え、同じ内容のメールばかりがくる。
「ったく…いきゃいいんだろ…」
俺は少し着替えて、メールを返す。
『今からいつもの喫茶店に集合』
パソコンで充電していたウォークマンを取りだし、家から出た。
夏場の蒸し暑さの中、イヤホン付けていつものよに歩いて喫茶店まで向かう。
正直…俺はかったるかった。
純平のいつものゴタゴタだろうと思ってたし、毎回喧嘩になって終わる。
その喧嘩をしてるのは俺だ。
おかげで先生連中には不良と言われてるみたいだが、ちゃんとテストでいい点数とるから文句も言われないし、先に手を出さないし気にしてない。
ウォークマンが三曲目に入ってすぐいつも夜中集まる喫茶店"ブロード"が見えてきた。
昼は喫茶店、夜はバーでよくこういう時に集合場所に使っている。
店の前に二人誰かが青い顔して、座ってる。
ギャルっぽい女と赤い帽子かぶった奴。
「けいすけ~!!!!!」
こっちに気がついて俺に手を振って走ってくる。
どうやら純平みたいだな。
「恵介きてくれっぐは!!」
「顔がちけぇ抱きつくなキモい」
純平のお腹に軽くボディーブローを入れる。
「んで…お前今回は何した?また調子のって女奪ったとか?」
「…ちょっと効いたぜ恵介…へへへ…とりあえず助けてくれよ」
「純平ちゃんこいつ本当に強いの?目付き悪くて身長高いだけじゃない?男の癖に髪なげぇ~し」
「馬鹿!!!佐山恵介っていや有名だろが!!!アシメの長髪に鋭い目付きって恵介?」
俺は非常にイライラしていた。
メール内容や青い顔してた癖に今じゃけろっとしてやがる。
「…とりあえず恵介話しだけでも聞いてくれよ頼むぜ…」
「了解した早くしろ」
「実はさ…今話題のさSNSのサイトMゲーってあるじゃん…。俺とこいつともう一人の奴とつるんでさ…実際会ってよく街で遊んでたんだわ。」
ギャルっぽいやつと純平の顔色がどんどん青くなる。
「…んでさ昨日の夜SPの噂…こいつにMゲーで聞いてさ…今日行ったんだ興味本位で…こいつともう一人と…女の子連れて」
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