2003年

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毎日どうやったら秀人の側に行けるか考えていた。 毎晩、眠りに就くとき 「このまま目が覚めなきゃいいのに、そのまま秀人の所に行けたらいいのに…」 そう思っていた。 ある日、家に親友の彩が訪ねてきた 「また寝てんの?(笑)」 彩だけは、秀人が死んだときも慰めてくれなかったね 周りが気を使って接してくる中、彩だけは何も変わらなかった 気を使われる度に秀人の事を思い出してしまうあたしには、気を使わなくて良い彩の側が1番居心地良かった。 そんな彩が言った 「てかいい加減学校きなよ~暇なんだけど」 『うん…わかってるけど…』 「けど…じゃねぇ!こい。明日ね、約束ね」 『はは…(笑)』 本っ当に彩の女王様ぶりは変わってない。勝手に約束させられた私は笑うしかなかった。久しぶりに笑ったな…全く変わってない彩になんだか安心した。 約束通り、次の日から学校に行った。 気を使ってくる周りと好奇心で見てくる目はつらかったけど、彩だけは相変わらずだった。 「ねー体育だるくね?」 そう言って久しぶりに学校にきたのに、いきなり3時間目で彩の一言でばっくれることになった 本当にマイペースなんだから…(´∀`) 彩と帰り道を自転車で2ケツするのも久しぶりだね、りぃがいつも前だけど(笑) そして秀人がバイトしていたガソスタの前を通った。 「あっ、秀くんのとこじゃん」 普通に言うなよ…(笑) 秀人の代わりの新しい人がいたけど、なんだかこうやって周りから秀人が忘れられていく気がして見れなかった… その新人さんが秀人の弟だと気付くのはずっとずっと後の話。
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