Doll

2005年～春～

そんな事をしているうちに、翼の受験が終わった

受験が終わってすぐにメールがきたのは嬉しかったけど、嘘を付かれた分、あまり素直に喜べなかった

ごめんね、翼は悪くなかったのにね。翼のこと、信じてなくてごめん。

だけど、いきなり出会ってから約１年経つ高校の女友達と、出会って１ヵ月の翼どっちを信じる？って言われたらやっぱり友達を信じちゃうよ…同じ女として、友達としてあたしと翼を応援してくれてると思ってたから。

そこから受験の終わった翼とはあまり連絡を取らなかった

翼からも何かを察したようにメールは来なかった

この頃、あの時Ａと一緒にいたＢちゃんと２人でも話せるほど仲良くなっていた。

翼が高校に受かったことは聞いていた
そしてあたしはＢちゃんにカマを賭けてみた。

「てか受験終わったよね～もう入学して１年とか超早いよね！」
『だよね～』
「ね～、翼って高校受かったの？(本当は受かってるの知ってるけど)」
『え？わかんないよ(・ω・)？』
「え!?仲良いんじゃないの？」
『名前は知ってるけど…あたし中学校も違うし仲良くないよ？』
「ご飯食べに行くほど仲良いって聞いたのに(>_<)」
『あたし彼氏いるし…てか翼くんと話したことすらないから(゜д゜;)顔もよくわかんないし…』
「じゃあ、愛の人違いか(・∀・)」
『そうだよ～(笑)』

…確かに翼とＢちゃんは中学校も全然違うし、Ｂちゃんには高１から付き合ってるあたし達と同じ高校の彼氏がいたのを知っている。
何度も一緒に帰っているのを見かけた。

それに翼は１２月まで他県にいたし…仲良い訳がない。

私はＡに騙されたことに気づいた。