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そして大樹が迎えにきた
いつもと車が違う
｢嫁の友達に見つかると厄介だからさ～(笑)｣
そうだよね、あなたは所詮他人のもの
だから全てじゃなくていい、奥さんの｢代わり｣でいい
少しでいいからあたしを求めて…
あたしは｢大樹｣のなかの｢秀人｣を探し求めた
花火大会の場所に向けて車を走らせる
近づけば近くほど道路は浴衣を着た人で溢れかえり、大混雑している
｢あ～だり～｣
大樹が運転しながらしんどそうに言った
秀人も人混みが苦手だったな…去年は無理やり浴衣着せて無理やり連れてきてもらったんだもんね
｢ねぇ、海行かね？｣
大樹の一言で我に返る
『う…海!?』
「混みすぎて運転だりー(笑)花火見たい？」
『ううん別に…海行こっか』
あたし達は花火大会とは逆に車を走らせる
「ねぇ、寂しいから今日１日彼女になってよ(笑)」
『え？』
「今日１日恋人ごっこしよ❤」
『なんだそれ(笑)いいよ』
こんな大樹の訳のわからない提案であたし達は１日だけの恋人同士になった
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