2005年~恋人ごっこ~

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次の日、バイトがなかったあたしは仕事終わりの大樹に会った いつものように迎えにきてもらう 車に乗り込んだらすぐに 「ちゅーは?」 …これはあたしが絶対言っていた言葉 会うときも離れるときも一つになれないと嫌なの だって…本当は大樹は他人のものだから 「離れたくない」 拓也が帰ってきたことを知っても、そう言う大樹への依存度は今まで以上に増した 寂しい…あたしは寂しいの、いつでも一緒じゃなきゃ嫌。 あたしのことだけ考えて、嫁なんて忘れて せめて一緒にいるときだけは、もしも叶うならばずっと。 どうしても嫁に「勝ちたかった」あたしの大樹への想いは、やはり「プライド」や「意地」なのだろうか? 「愛」はどこ?あたしは「秀人」を失って「愛」も失った? そう思い込もうとしたこのときのあたしは、まだ自分の大樹への想いを認めていなかった あたし達は最初から「割り切った恋人」だから。 何より大樹に「面倒くさい」って思われたくなかったから。
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