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その言葉を耳にしたとき、反射的に涙が零れた。
一瞬の内に。
「…どうして?」
彼女は、とても申し訳なさそうな口調で淡々と話し始めた。
「実は、修太、
首吊り自殺を図ってて。
伝えようと思ったんだけど…、なんだか恐くて…。
本当に御免なさい。」
「いえ…」
自殺?
信じられなかった。
あの時の言葉は、やっぱり『最期』であっていたようだ。
「貴女宛に手紙が見つかったわ。明後日、葬式が××会場で行われるから、午前10時に来て頂戴。
その時に渡すわね?」
「…。」
「大丈夫?」
こんな時、
何が言えようか?
大丈夫な訳があるまい!
私は必死で嗚咽を漏らさぬよう、泣き崩れぬよう
食い縛っていたけれど、
途中で張っていた糸が切れたように、壊れた。
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