ヤキモチ

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俺と三橋は今、購買部に来ている。授業中に早弁したせいで弁当が無くなったのだ。   「おっ!俺焼きそばパンにしよ!!三橋決まったか?」 「おっ俺、も…焼きそばパン…」   三橋は俺と同じ焼きそばパンを持って並ぶ。その時、三橋が話しかけてきた。   「田島…く、ん、あれっ…阿部君…達、だ!」 「へっ?」   俺は言われた方を向いてみる。そこには阿部、水谷、花井の三人が居た。阿部と水谷はまた喧嘩をしているようだ。花井は後ろにいる水谷を庇いながら困ったような顔を前にいる阿部に向けている。    ズキッ…   俺はそんな花井を見て胸が痛くなるのが分かった。   (花井…阿部にそんな顔すんなよ…) (俺に気づいてよ…)   こんな気持ちばかりが浮かぶ。三橋はそんな田島に気付いたのかどうしたの?と聞いてくる。   「なんでもねぇよ♪それより呼ぼうぜ!」 「うっ、うん!!」 「おーい!阿部ー!!」   俺は手を大きく降る。さっきの酷い感情を隠すように… 阿部達は歩み寄って来た。   「田島…どうした?」   花井が俺に声をかける。
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