~壱ノ章~

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あの人は毎日のように遊廓に通っていた…… 僕も年頃になると一緒につれ回された。 (…こんな所の何が楽しいんだ?) 父と歩くだけで遊廓の女郎たちが色気を振り撒く…… ………まして年老いた父なんかより僕に対しての遊女たちの誘いはしつこかった。 それをみて父はほくそ笑み 「さすが、私の子供だ…!」 と、満足気……… 吐き気がする……。 父は必ず遊女と遊ぶ。僕にも遊べと言うがとても遊廓で遊ぶ気などおきず、父を置いて帰る日々か続いた。 .
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