02,転入生

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日本の学校は、あたしも 隼人も初めてだった。 「なぁ…、教室何処だ?」 転入初日。 とりあえず、裏で手を回して 隼人と同じクラスにはなったけど 「…隼人も…、 わからないのね…。 ダメだわ、絶望ね。」 「いや、そんな 重いことじゃねぇし!! とりあえず…、片っ端から…!」 「…いやだよ?片っ端から、 入って行くなんて…。 そんな頭悪いこと したくないし…。」 じとっとした目で 隼人を見ると、隼人はプチンと 切れたようだった。 「じゃあ、どうすんだよ! 生徒いねぇじゃねぇかよ!!」 「…隼人くんは…、職員室って 知ってるかなぁー? きっと、担任がいるだろうし 副担とかいるだろうから 連れてってもらえるわよ? お勉強になりましたか、 隼人くん?」 隼人は「だったら先に言え!」と怒鳴り、ばんっと勢い良く入って行った。 「隼人ー、そこ更衣室…」と 言い終わる前に キャーッと言う甲高い 女子の悲鳴と すごく慌て真っ赤になり また勢い良く更衣室から 出て来る隼人がいた。 「やぁね…。 ちゃんと更衣室って 言ったのに… 思春期かしら…? まぁ何にせよ…転入初日で 彼氏が只の変態に 成り下がったわ…。」 「ふ、不本意だろうが! 別にッ、入りたかった訳じゃ…!」 「隼人…漢字読めるでしょ? デカデカと書いてあったけど…?」 わざとらしく、はぁ…と息を つけば、隼人は真っ赤なまま あたしの前を歩いて行った。 そんなこんなで、やっと 転入するクラスに着いた。 「着いたね…。」 「あぁ…。」 少し感動を覚えながら、 クラスのプレートを見ていた。 やっとだ。 此処に、ボンゴレの担い手が もう一人いるのか…。 どんな人だろう。 隼人より強いのかな。 …この人は、怪我しても そのまんまだから 心配で仕方がない。  
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