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俺は頭脳をフル回転させて考える。
(…! そうだ!)
なかなかの名案が浮かんだと思う
「おい!ちょっと待て!このまま俺を殺していいのか?」
俺は今まさに噛みつこうとしていた吸血鬼に話しかける
律儀にも応じてくれた
「え?どーいうこと?」
「さっきお前言ったよな…?久しぶりの美味しい血だって、今俺の血を吸い尽くしちまったらしばらく旨い血は吸えなくなっちまうんじゃないのか?」
我ながら鋭いと思う
「うん…最近はあんまり美味しい血の人、いないから…」
吸血鬼は素直に認めた。
「じゃあ、今は俺を見逃して俺の血が戻ったらまた吸ったらどうだ?これならお前は旨い血が飲めるし、俺は死ななくて済む。」
俺の言葉に目の前の少女は
「でも!あんたが誰かに私が吸血鬼だって言ったらおしまいじゃない!!」
厳しく反論してきた
「それは大丈夫だ、俺は誰にも言わない。死にたくないからな…」
俺の説得が通じたのか
「…わかった。それでいいよ♪」
ようやく納得してくれた
その場しのぎだが、今死ぬよりはマシだろう…
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