勇者の事情

4/6
前へ
/13ページ
次へ
まあ、オレで114代目の勇者だし? 王様も『俺だって魔王を倒そうと頑張ってるんだ!』っていうのを国民にアピールするためってとこあるし ほら、今の時代王様だって国民に嫌われたらやっていけないわけですよ だもんで113代目の勇者が負けた報告を受けた王様が家臣全員集めて『勇者はお前たちの中にいる!』ですよ ちょっと待てよ、推理小説かよ!金田一かよ!ってツッコミたくなったね…本当に だから、オレうつむいてたんですよ でも、マンガとかで大事なときにクシャミでちゃうキャラっているじゃないですか? 出ちゃったんだな~ オナラ 想像してみ? し…んとした広間に鳴り響く自分のオナラ… みんなの眼差しがオレに釘付け まさに穴があったら入りたい… トラウマになるね つか、今でも時々夢にうなされるし ンデ、その時… 『お前が勇者だ!』 王様に肩を叩かれ『エクスカリバー』渡されたってわけ そう…あの国王オナラで勇者決めちゃったんだよ 適当にも程があるよね なんかさ…みんな冷静になりすぎたよね …かくして、オレの旅が始まった あっ…まだ時間ある?あるなら旅の愚痴もきいてもらっていいかな?
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加