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魔法を放とうと片手を突き出しかけたその瞬間…
「させるかよ!」
一瞬のスキを見逃さずイスカの剣がキサの頬をかすめ、イスカは地に伏せた
キサの頬を血が伝う
キサは流れる血を指で拭いとり、見つめた
そして……笑った
「フッフッフッフッ……ハーハッハッハッハッハ!!
…自分の血を見たのは久しぶりだよ
非常に愉快だ
そのお礼に
君にとって最も屈辱的な方法で殺してあげる」
そう告げると、倒れたイスカに背を向けて魔術の構成を編み上げる
「『闇龍召喚』」
キサが魔術を発動させた
空気が震えたかと思うと黒い闇が広がり黒い龍が現れた
「じゃあね、イスカ君…
次はこんなに呆気なく負けないようにせいぜい頑張って?」
キサはヒラリと龍の背中に跨ると魔王城をあとにした
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