くだらなくも 楽しい毎日

2/5
1238人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
私は 当時、23歳の 俗に言うOL。 毎日が 忙しくもあり、それなりに楽しく、充実した日々を送っていた。 8:30から17:00までの 仕事。 終業のチャイムに 間に合う様に 仕事をこなしながら ニヤニヤして 今か今か?と 時間を待つ。 軽快な音で 鳴り出すチャイム。 聞き終わる前に 私は「お先に失礼しま~す」 呼び止められないように 早足で 事務所を後にする。 車に乗り込みながら、「今日は晩御飯、何にしよっかなぁ?」 実家の夕食の心配ではない。 一人暮らしの彼と 一緒に取る夕食のメニューの思案。 「昨日はアレだったからぁ。うーん。冷蔵庫に何かあったかなぁ?」 などと、あれこれ悩みながら 自分の家とは 反対方向の彼のアパートへ急ぐ。 途中で 小生意気な値段の輸入食材ばかりが目に付くスーパーへ寄り、買い物。 アパートに着くや 慌てて 米を研ぐ。 それから 下拵えをしながら 脱ぎ散らかされた服を拾い、パパッと掃除とお風呂の支度。 料理が出来上がる頃に 彼は帰宅。 「お帰りなさ~い」と 新妻気取りで お出迎え。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!