1238人が本棚に入れています
本棚に追加
術後 数時間で導尿を抜いた、と書いたが、
では 排泄はどうするのか?
……自力で行くのである!
動けない程の 激痛を耐えながら、ICUを出て トイレに行く。
嫌々ながらも 簡易トイレを使うのだとばかり 思っていた私は 聞いた途端ずっこけた。
(痛かった。)
飲み食いは せずとも、何本もの点滴を受けていると とにかく トイレが近い。
その度に 酸素マスク、バイタルを外して トイレに行くのである。
たった 20メートルが 死ぬ程遠く感じたのは 言うまでもない。
腋の下も 手術を受けている為、よく 腕を骨折した方が やる様に 肘を曲げて 三角巾?で吊った上に、左手は右わき腹にピタリと固定されていた。
乱れた頭、乱れた浴衣、大量の点滴を 移動できる点滴台にぶら下げ 1分間に1歩しか 歩かない女を 夜中に見た人は
心臓が止まるかもしれない。
私の 担当医は アメリカ研修から帰って来たばかりだった。
アメリカの医療の思想は、
とにかく 術後すぐに歩く!
体を使えば 細胞も活性化して治癒が早まる。
と いうものだそう。
確かに、欧米では 私と同じ手術を受けても 1泊程で帰り、
自宅で 自分でケアを 行うらしい。
この痛みで?!
有り得ない!!日本人で 良かったと 心から思った。
最初のコメントを投稿しよう!