25568人が本棚に入れています
本棚に追加
それから暴力の頻度が増した。
原因は些細な事。タクの話に反論したり、逆らったりしたら叩かれた。タク以外の男と話しただけで殴られる。相手の男も……。
だから私はタク以外の男と話さない様にした。
タクは仕事をよく変えていた。いつも長続きしない。
「仕事辞めた」
タクの口から度々聞いた言葉。無職でいる事が多くなった。その事を私が話すと怒られ、下手すれば叩かれた。
職を転々とするタクを心配しただけなのに……。
――タクと別れたい――
そう思う様になってた。でも、別れ話を切り出すと殴られる。
私は恐怖の感情でタクに縛られてた。もう愛が無いのに離れられない。束縛はひどくなり女の友人とも話せなくなった。
自分が情けなかった。タクは機嫌がいい時は優しい。だから私はタクの機嫌を害なわないように気を遣った。疲れた。ストレスが溜まった……。
最初のコメントを投稿しよう!