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「おばあちゃん、この人がね、病院に連れていってくれるんだよ」
トモヤを手の平で示しながら再び大きい声で言う。
「どうも、初めまして」
トモヤも笑顔を作り大きめな声で、ゆっくり話す。
「アンタが連れていってくれるのかい。ありがとね。
若いニーチャンとが相手してくれるのは嬉しいねぇ」
そう言い皴だらけの顔に笑みを浮かせる。
トモヤも嬉しそうに笑う。……30を過ぎて、久々に『若いニーチャン』と言われたのが嬉しいのだろう。
私も『ネェチャン』なんて言われたら嬉しいもの。
……兎に角、トモヤを気に入ってもらえたみたいで私達は一安心した。
お婆さんにも座ってもらい、お茶を飲みながら暫くお話していると外から停車の音が聞こえた。お婆さんの送迎バスだ。
施設の方に挨拶をして、お婆さん見送りをして私達も出発する事にした。
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