サトミ  愛しい

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 夜、帰宅したトモヤの夕食に、温めたばかりで湯気が立つロールキャベツを出した。他はご飯にスープ。  好物に喜び笑顔になるトモヤを見て、普段は頼れる旦那だがこーゆー所は子供っぽいなぁと思う。 「ん、上手いよ」  一口食べてそう言ってくれた。その言葉に私も笑顔になるが、笑顔になったのは、ただ単に夕食を褒められたからからではない。  これから、トモヤにも嬉しいニュースを話すから。 「あのね、トモヤ」 「……何?」 「ミクちゃんが……ついに、目を覚ましたの」  私の言葉を聞くと、ご飯に箸を延ばしていた手をピタリと止めた。 「ミクちゃんって、あの、前隣にいた子……だよな」 「そう。ついに、今日……目を覚ましたのよ」 「そっか。良かったな!」  そう言って、ロールキャベツが出された時以上の笑顔を見せるトモヤ。  やっぱりトモヤも凄く喜んでくれた。  それが又、嬉しかった。 「で、ミクちゃんはもう大丈夫なの?」  やはり、これが気になるわよね。  私は「解らない」と言って、今日お見舞いに行った時の話をした。
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