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それから暫く、呆然としてしまい電話で何を話したか分からない。
適当に受け答えをして、電話を切った。
パタンと携帯電話を畳み、ソファーに座る。
あ……食器、洗わなきゃ……。
でも、『養子』という言葉が頭の中をぐるぐる周り、座り込んでしまう。
「アヤサさんの母親からか?」
ソファーの隣にトモヤが座って言う。
会話の内容で解ったみたい。
「うん……」
アヤサさんに会いたい。面会して、ちゃんと話したい。説得したい。
でも、トモヤの『他人に関わり過ぎてる』という言葉が、面会に行くのを躊躇わせた。
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