温もりを、もう一度…。

サトミ 運命の決断

　朋代さん、旦那さんが乗り、ミクちゃんは旦那さんに抱っこされる形で乗る。
　私の車にはチャイルドシートなんて、当然無い。旦那さんの脚にチョコンと乗るミクちゃんをミラーで見ると、いつも以上に安全運転を心掛けて車を走らせた。

　確か病院の近くにファミリーレストランがある。暫くすると、そのファミレスの看板が見えてきた。

「あそこのレストランで良いですか？」

「……はい、お願いします」

　朋代さんの返事を聞いて、疎らに車が停まっている駐車場に入った。

　店内に入ると、客が少ないので直ぐに席につくことが出来た。……待たずに済んだのは良かったが、お昼時なのに空いている店にちょっと不安になる。

　でもいい。私達は食べる事が目的ではないから……。

　大事な話をする為に、此処に来たのだから……。