温もりを、もう一度…。

アヤサ 新住居

　夜になり、部屋も大分片付いた。
　疲れた……。

　ずーっとテレビを観たままのタク。視力低下してないかしら？
　それより…これから生活費はどうなるだろう。
　今までは義父さんが全て払ってくれて問題なかったけど。
　マンションの家賃は払ってくれると言ってたし、生活費は家を出た時に「支度金」として義父さんが私の口座に振込んでくれたが、タクの浪費が続いたらお金はすぐ無くなる…。
　タク、働く気は無いよね。私、働こうかな…。

　ミクの部屋を覗いた。よく眠っている。疲れたのね。
　ミクをタクに任せて働けるかしら……。

　私はミクのいる部屋のドアを閉めると、テレビを観たままのタクに近づいた。

「あの、タク……」

　仕事について話そうと思ったら…。

　タクはテレビ点けっぱなしで寝ていた。

ハァ…

　ダメだこりゃ。
　溜め息を吐き、テレビを消して私も寝る事にした。
　電気代勿体ない。