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外の冷たい空気が肌に当たる。寒いのが苦手だから早く買い物を終わらせてしまいたい。
私は早足でショッピグセンターに向かった。
慌てて付いてくるミク。
私はミクに歩くペースを合わせたりなんかしない。
赤信号で止まり信号待ち。ミクが息を切らして隣に来た。仕方なく手を差し出す。
ミクは私が出した手を見て驚いた表情を浮かべたが、すぐに喜びの表情に変えて手を握ってきた。
ニコニコするミク。
温かなミクの体温が伝わった。
私はミクが理解出来ない……。
なぜ、ミクはこんな私の手を笑顔で握るの?
こんな母親の手を……。
出掛ける時は嬉しそうじゃなかったのに…。
信号が青に変わり私達は歩きだす。
ミクが一生懸命に私の歩く早さに合わせるから、少しだけ歩くのを遅くした。
ショッピグセンターに着いて店内に入ると繋いでた手を離す。
とたんに悲しげな顔をしたミク。
手、繋いでいたいの?
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