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ぎいいいいっと鉄製で少し重たいドアの錆びた音が、突然降り始めた大粒の雨の音に混じって響いた。
雨はだんだん強くなっていた。びゅうびゅうと、不気味に風が闇夜の大地を吹き抜けていく。「早く入ろうぜ」
と、河俣が言った。一同は何も言わず、建物の中に駆け込んだ。
河俣が、ドアのすぐ近くにあったスイッチを押し、電灯を点けた。
中は、以外と解放感があるフロアだった。ほぼ円形で、その壁沿いに部屋が6つあり、フロアの中央には階段があった。
見上げると、吹き抜けになっていた。2階は、円に平行するような形で丸く廊下が続いている。そこに、1階と同じ様に部屋が5つあった。
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