序章:血まみれの水たまり

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しゅぱっ……しゅぱっ…… 耳に響くのはやけに切れ味の良いナイフで肉を切り裂く音。 しゅぱっ……しゅぱっ…… 『ヒト』一人の人生を終わらせるにしちゃあまりに躊躇いが無く手際が良すぎるその音。 時折悲鳴も聞こえた気がするが、きっと気のせいだろう。 目の前には悲鳴をあげるべきものなど残っていないのだから。
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