第一章:遺伝子操作型進歩人間

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自然もへったくれもない無機質なビル街を僕は歩いていた。 ただ高いだけで何の役にも立たない其れらは、まるで積み木のように見える。 否、このコンクリートの塊はヒトの手によって作られた積み木なのだろう。 ……いずれにせよヒトではない僕には関係の無い話だ。 しばらく歩いてからその積み木のひとつに入る。 コンクリート特有のひんやりとした感覚が心地いい。 そのままエレベーターに乗り、目指すは最上階の久遠研究所。 やはり無機質な機械音を立てながらエレベーターは最上階についた。
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