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「…なぁ春香、一緒に帰らない?」
「うんっ、いいよぉ~。てかぁ、待っててくれてありがとねっ。」
春香の家はこのバイト先からちょっと遠いので、いつもは春香の親が送り迎えをしていた。
俺の家とは反対方向だったが、最近になって春香と急速に親しくなりたまに車で送って行ってあげている。
ていうか、俺ができるだけ春香と一緒にいたい一人よがりなのだが…。
「春香はまだ免許取んないの?」
「ん~…だって私が免許取っちゃったら、もう千秋クンに送ってもらえなくなっちゃうでしょ~笑」
春香はいつも冗談でそんなことを言う。俺はそんな冗談でさえも可愛いと思ってしまう。
この時の俺は、
もう春香の全てが好きだったんだ。
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