Epilogue

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Epilogue

彼は冬の午後を一人で歩いていました。 街の中は人で溢れていました。 街の中は人で溢れていましたのに彼の話相手はセブンスターだけでした。 街では色々なモノが溢れていました。 詐欺、SEX、誰かから盗んだ歌。 ドラッグ、アルコール、盲目の恋人達。 街では色んなモノが溢れてましたのに彼の連れはセブンスターだけでした。 でも、それで良かったのです。   彼は通りの真ん中に在るファーストフードに入りコーヒーとポテトを頼みました。 後、スマイルも一つ頼みました。 まだ入りたてのアルバイトらしき娘がぎこちない笑顔をくれました。 彼は銀色の灰皿を手に二階へ昇り、禁煙席を避けると二人用の狭い席に就きました。 そしてセブンスターに火を点けると、心の中で色々な事を話しかけていました。 セブンスターは何も言わずムラサキの煙をゆらゆらやってるだけです。     今日も彼はあの店でセブンスターと話しています。
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