家出

23/27
前へ
/72ページ
次へ
しばらく私は動けなかったが 車内の人達にバレないように手で拒否した 他の人に知られるのが嫌だったから… 恥ずかしかったから 私は恐る恐る顔を少し上げた すると向かいに座っていた中年のサラリーマンがこちらを見ていた… バレたかな… 中年男はニヤニヤしながら私を見ていた 気づいてる! 隣の男はそんな事に気づきもしないで私の太ももを撫でていた その手はだんだん上に… 向かいの中年男は助ける様子もなく、ただただこちらを楽しむかのように見ていた。 電車はスピードを落とす。 そろそろ駅だ 扉が開いた瞬間、私は男の手を払ってダッシュした。 …がしかし 男もなぜか降りてきた。私のあとをつけてきたのだ。 恐い 恐い 私は人混みに紛れて無事に逃げる事に成功した。
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

262人が本棚に入れています
本棚に追加