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それから俺達は靴を履変えて学校を後にした。
そしてまだ昼間で
人通りが少ない商店街を通り、静まりかえった住宅街に入って、
他の家に比べれば少し大きく真新しい俺の家についた。
見事にリョウとは一言も話さないで下校してしまった。
帰り際に俺は玄関前でリョウに聞いた。
「なぁ…ずっと思ってたんだけど…」
「ん…?何?」
さわやかなリョウの返答を無視して話を続ける俺。
「なんで… なんでリョウはいつも俺についてくるんだ?」
リョウはその言葉を聞くなり黙り込んでしまった。
気まずくなって…
「あ、別に答えたくなければ…
「君が1番だから」
リョウは俺の言葉を遮り答えた。
「は?」
動揺が隠しきれない俺は
その動揺が言葉となって出てしまった。
「僕は自分より上の人間にしかコミュニケーションをとらないようにしてるんだ…」
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