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「はぁ!?人類滅亡!?」
眠気が一気に吹っ飛んだ。
ベッドから起き上がると、部屋の窓の手前に黒いスーツを着た男が立っていた。
男は少し痩せ型でありながら
180くらいあるだろう長身だった。
髪がボサボサでどうやら寝癖のようだ。
今何が起こっているのか理解に苦しむ俺に、男はいきなりこう尋ねた。
「あなたが天野ダイチさんですか?」
質問の意図がつかめない。
「は!?なんだよ急に!人の部屋に入り込んで!」
尚も男は問う。
「そうなんですね?」
「だからなんであんたは俺の部屋に…
「そうなんですね?」
また遮りやがった。
「はい…そうです…」
その俺の解答にたいして男は目を丸くしてよろこんだ。
「やはりあなたがダイチさんですね!どおりで他の人とは
『J』がちがうわけだ!」
「???」
意味がわからない。
「…あ!こりゃ失敬!」
そういうと男は指を鳴らした。
すると彼の指先から一枚の紙切れが出てきた。
「私の名はサンタ。地球エネルギー調節機関能力者管理総所長をやらせていただいてます」
明らかな作り笑いをする男が俺の目の前で自己紹介をした。
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