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公園には人影はなく、祭りの提灯もない。
清二が公園の中へ入ろうとした時、背後に何かの気配を感じた。
「!!」
後ろを振り向こうとした時、背中に強い衝撃を受け清二は飛ばされた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!?」
一メートル程飛ばされ、地面に叩きつけられた。
「げほげほ、一体何が?」
今の清二には、考えている余裕などなかった。
目の前に居たのは人間ではなかった。
まるで、何かの昔話に出てくる狼男のような姿をした怪物。
「グルルルルルル・・・」
怪物は倒れている清二の前に立ち、大きな腕を振りかざした。
(駄目だ・・・やられる)
清二が死を覚悟した瞬間、怪物の体が急激に燃えがった。
「ガァァァァァァァ!!」
怪物は苦しそうな声をあげながら、倒れ込んだ。
「何が・・・起こったんだ?」
動揺している清二の前に、一人の女の子が剣を構えて立っていた。
女の子は、清二の姿を見て驚いた様子で
「何で一般人が、エルバレイズ内に居るの?」
「どうしたの悠果?」
悠果と呼ばれた女の子の後ろから、もう一人の女性が現れた。
「セルト」
名前を呼ばれた女性も、清二を見て驚いた。
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