‐混沌と混乱‐

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ユウキ「……ッ!!?」 一瞬、 腕につけた腕時計型の探査装置を確認する。 小さな画面には、 さっきまで表示されていた2つの反応の1つが消えて、 1つがユウキのいる地点にあった。 周りを見渡してみたがモンスターらしきそれは、 倒れている死体以外に居ない。 目の前にいるのは、 立ち震える “シュンスケしか”…居ない。 シュンスケ「はは…。 レグナがモンスターを呼びこんだ…か。 “モンスターが俺を探しに来たんだ”ッ!! だから、 他のバケモンが来る前にさっさと殺してくれよッ!!」 ユウキの元へ、 一歩一歩と進んでいくシュンスケ。 大粒となった涙がポタポタと落ちて、 小さく音を立てる。 ユウキ「落ち着けシュンスケ君! 君がレグナのハズがないだろッ!?」 シュンスケ「バケモンは俺に言った…! “レグナ様”って。 なんでだよ…!? どうして俺は今まで、 自分が怪物だって気づく事ができなかった? …なんで俺は人間じゃねんだよッ!!」 ユウキの足元に崩れるようにしゃがみ込み、両手で頭を覆う。 ユウキ「そんな…冗談だろ…!? 未来に居たあのレグナが、 ――このシュンスケ君だと…ッ!?」         
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