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ユウキ「――シュンスケ君…。」
ユウキはそっと抱きしめようとする。
シュンスケ「触んじゃねぇッ!」
それを嫌がり、
ドンと突き飛ばす。
耐性を崩して尻餅を付くユウキは、
立ち上がったシュンスケを見上げる。
ユウキ「君は…レグナじゃないよ!」
シュンスケ「違うッ!
レグナなんだよ!
だから…、
だから殺してくれよ…ッ!」
震えるくちびるを噛んで涙を堪える姿は、
ユウキを辛くさせた…。
立ち上がるとすぐさま、
シュンスケを平手で叩く。
――パンッ!
胸ぐらを掴み、
シュンスケを自分の側まで近づけさす。
ユウキ「俺の任務はッ、
過去へ来てレグナを殺す事…!知ってるなッ!?
シュンスケを殺しに来たわけじゃないんだ!
それにジン博士はなんで、
レグナと戦う組織を作ったと思う!?
シュンスケ!
お前は5年前の今日、
モンスターに殺られるハズだった。
…いや、違う!
奴等の手で覚醒させられたんだ!!」
シュンスケ「ッ!?」
ユウキ「だけどお前は逆にこうして生きてる!
ジン博士はこの日、
お前が殺されたと思って…、
仇を討つ為だけに5年先の最後の時まで戦ったんだ!!
君が大切だったから!
シュンスケの親父、
ジン博士は!
お前が生きてるだけで十分なんだよッ!!!!死のうなんて思うんじゃねぇ!!
親父の気持ちを大事にしろぉ!!」
シュンスケ「…うッ…うぅッ…!」
強くしがみついたシュンスケを、
優しく抱きしめる。
ユウキ「大丈夫…大丈夫…。」
それから、
ユウキは2人を起こし、この事件を今は伏せる様にと頼んだ。
ユウキとは別に、
シュンスケは体調が悪いと伝えて、
学校を休むという事となった。
ハルカとカツヤが居なくなり、
モンスターを担いだユウキと呆然するシュンスケは共に家へと戻る…。
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