‐ 覚 醒 ‐

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ジンは、 シュンスケが無事な事に心から喜んだ。 ユウキはモンスターを焼却処分し、 シュンスケはジンに抱きつかれたまま、 放心を貫いてる…。 事件の真相、 そして、 シュンスケが“レグナ”という悲劇を聞き、 絶句するジンではあったが―― ジン「いいんだ、いいんだよ…。 お前を失う事の方が、 私は何事よりツラい。」 声を出して泣き崩れるシュンスケの背を優しく擦りながら、 ユウキもまた涙を流した。 過去は変わった。 ユウキが居た未来も変わるだろう。 ただ、 いずれまたすぐシュンスケが襲われるやもしれない。 そこで覚醒が起これば、 未来がズレるだけで後の被害は同じものになるだろう。 ――その夜。 3人は、 ジンがテーブルに用意した夕飯を食べる。 ユウキ「そういえばシュンスケ君、 風邪治ったんだね!」 シュンスケ「ん、あぁ。 出しといてもらった薬飲んだからかな。」 ジン「なに? 今日お前飲んどらんだろう!」 シュンスケ「いや、 このテーブルにあったのをちゃんと飲んだよ」 ユウキ「ちょっと待って…ッ!」 ユウキは急いで階段を上がって行った。 シュンスケ・ジン「?」 どたばた下りて来たユウキの顔は、 冷や汗が垂れている。 ユウキ「増強剤がねぇッ!!」 ジン「ま、まさかッ!」 シュンスケ「…は?」      
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